Battery Materials Solutions Center
電池材料ソリューションセンター
(CMC)
電池材料製造における分散・塗工・密着性・導電性課題を解決。
リチウムイオン電池をはじめとする二次電池の製造工程では、CMC を使用した電極塗料の分散性、塗工品質、密着性、粘度安定性などが品質や生産性に大きく影響します。
当ソリューションセンターでは、CMC を中心とした技術情報を通じて、電池製造工程で発生するさまざまな課題の原因と解決方法をご紹介します。

課題1電極塗布時に発生するマイクロゲル・ピンホールについて
ソリューション
- 課題の詳細
- 電極塗料を塗布後、未溶解の CMC がどうしても残る。
それは乾燥工程でピンホールになり歩留まりが悪化する。 - 原因
- CMC の未溶解ゲルのサイズが大きく、塗布電極の厚み以上になっている。
- 選定ロジック
- ・CMC 製造の段階で粉体の粒径をコントロールする。(50µ 以下)
・上記により未溶解ゲルのサイズを一定内に抑える。 - 解決策
- 粒径がコントロールされた CMC を使用する事により、この未溶解ゲルは電極厚み内に収まる。
それにより乾燥後のピンホールの発生を抑える事ができる。
フィルターの交換頻度を減らしコストへの寄与も期待できる。
製品紹介
課題2電極塗料の接着性改善について
ソリューション
- 課題の詳細
- 負極電極の銅箔への密着性の改善が求められる。
- 原因
- バインダーとして併用される SBR のマイグレーションが影響している。
- 選定ロジック
- ・高粘度、分子量の多い製品で分子鎖の立体構造を利用し抑える。
・低エーテル化度が有利な CMC の OH 基による水素結合。 - 解決策
- これらの条件を満たす製品を使用する事により SBR のマイグレーションを抑制し銅箔に多くの SBR を残し密着性の改善が期待できる。
製品紹介
課題3電極乾燥時のクラック発生
ソリューション
- 課題の詳細
- 電極塗布、乾燥工程の後にクラックが入り歩留まりが悪化する。
- 原因
- CMC の分子が乾燥工程により収縮し体積変化が起きている。
- 選定ロジック
- 分子鎖間の静電気反発を多くし水中で広がりやすくする。
- 解決策
- カルボキシル基の置換度を上げる事により静電気反発を強めると同時に CMC の製造条件を検討、改良し高粘度品を得る事により一定の密着性も得られる。
製品紹介
課題4CMC 溶液、電極塗料の粘度低下
ソリューション
- 課題の詳細
- CMC 水溶液やその後の電極塗料の粘度が低下。
- 原因
- ・CMC 水溶液は菌の影響を受けやすく粘度低下を起こす。
・溶液製造後、使用までの期間が長い場合に菌の影響を受ける可能性がある。 - 選定ロジック
- カルボキシル基の置換度を上げる事により(DS値を高くする)菌の影響が作用しにくくなる。
- 解決策
- カルボキシル基の置換度を上げ粘度の低減率を小さく抑える。さらに CMC の製造条件を検討、改良し高DS高粘度を両立し、より現実的なCMCを提供。
製品紹介
課題5バインダーによる内部抵抗値の上昇
ソリューション
- 課題の詳細
- バインダーを使用する事により内部抵抗値を上げる要因の一つになっている。
- 原因
- ・負極バインダーとして使用される、CMC と SBR は絶縁性である事。
・電極界面や SEI 形成において、Na+ が “異物” として振る舞う可能性がある。 - 選定ロジック
- ・Li+ 濃度が局所的に高め、拡散効率や界面特性が改善する。
・Li+ を供給しやすく負極近傍の Li+ 輸送がスムーズになりうる。
・Na を減らす。 - 解決策
- ・CMC-Na+ を Li+ にイオン交換し CMC-Li を製造、提供する。
・電極設計全体の最適化する事により効果が期待できる。